好きな人
???「た、橘さんっ!橘 姫沙羅さん!」
姫「何でしょうか?」
???「お、俺、黒澤 雷廻(くろさわ らいえ)っていうんすけど、そ、その、綺麗で、優しくて、そんな橘さんが……す、好きですっ!」
姫「え?」
雷「つ、付き合ってくれやぁしませんか?」
姫「それはーー………」
姫「…ごめんなさい。きさらには、既に好きな人が居るんです」
雷「だ、誰なんだ!?…そいつは……」
姫「………光ちゃん……」
雷「え…?」
姫「……赤谷、光輝……んです」
雷「あ……」
姫「とても頼りがいがあり、優しく、たまに見せる仕草が可愛らしい、だから、貴方とはお付き合い出来ません。すみません」
雷(赤谷 光輝だとぉおおおおぃいいいいい!?)
友A「…それは残念だったな。橘は性格いいから、陰で人気なんだよ。彼氏くらいいてもおかしくなかったか……」
雷「畜生!赤谷 光輝め!俺の橘さんを…!!!」
友B「俺の橘さんゆうてる(笑)ライバルは多いぞ?」
雷「だが、話すことは出来た。優しい笑顔で、優しい声で……。それをみんなにしているんだからな…。きっと、俺はそんな所に惚れたんだろうな……」
友B「やるな、雷廻」
友A「だが、肝心な赤谷というヤツは……」
雷「そうだ。俺はあいつにサッカー勝負を挑もうと思う。俺は、勝ったら橘さんを嫁にするつもりだ」
友B「気ィ早ぇな。 あと4年は待つようだぞ」
雷「だから俺は、負けないように練習するだけだ!!」
友A「まず、赤谷がどんなヤツなのか観察するべきじゃあ……」
雷「よし!!俺は青春する!だから走る!グラウンドへ!!!」
友B「いってらー。ヒューヒュー」
友A「…だから、まず橘の男を偵察…オイ待て!コケるぞ!!」
友B「なんとかなるだろ。あぁ、西陽が眩しいな……」
友A「お前、ハゲろや」
in グラウンド
雷「ふっ……。どうだ赤谷。俺のシュート。これでイケる!!」
姫「あら?黒澤君ですか?何をしていらっしゃるのですか?」
雷「た、橘さん!!あ、貴女こそ、どうなさりやがった、のです!?」
姫「言葉使いが荒いですね…。でもまぁ、頑張っていらっしゃるようで、感心です。大会があるのですか?」
雷「い、いや……(貴女の為です、なんて言えねぇな…)」
姫「熱中症、気を付けてくださいね。何か飲み物買ってきましょうか?」
雷「いや、け、結構!!」
姫「(にこっ)無理はなさらないで下さいな」
雷「か、可愛すぎる…」
雷「どうだ赤谷ぃいいいいっ!!!お前の彼女がもうすぐ取られっぞ!?悔しくないのかオルァアアアアアアアアアッ!!!」
友A「発狂してるぞ、あいつ」
友B「聞いている方が恥ずいわ」
翌朝
友B「おっす、雷廻」
雷「よっ!」
友A「赤谷に宣戦布告しに行こうぜ、男らしくさ!」
雷「だな。その前に、ちょっくら歩いてくる」
友B「マジか」
友A「橘に会ったりしたら?」
友B「わお。運命的やん」
雷「からかうなや」
A&B「別にィ~」
雷(あ、会うわけな………)
姫「光ちゃーん!!」
雷「おっ!?…しかし今、男の名前……!!」
友A「いかん!追いかけろ!」
雷「あぁ!」
友B「屋上へ向かったぞ!」
雷「ああ!」
取られてたまるかぁああああああああああああああああッッ!!!
雷「た、橘さんっ!!」
姫「だ…大丈夫ですか!?」
雷「あぁ……。オイ赤谷ッ!!赤谷光輝!!貴様に決闘を申し込……あぁ?」
光「……決闘?いいけど、何故だ?」
雷「あ…赤谷光輝……」
雷「………お前って………女…?」
光「そ、そうだが?」
雷「………はぁ?」
光「名前だけ聞いたら、男と間違うのも無理はないな」
雷「……橘さん……?好きな人って……」
姫「はいっ!!」
雷(……まさか……)
姫「愛しの光ちゃんっ!!朝から最高のお容姿で」
光「だからっ、くっ付くな!」
雷(橘さんって………同性愛者……なのか……?」
姫「はっ!雷廻さんはよく見ると、男らしい顔付きをしていらっしゃる………可愛らしい…」
雷「うわぁあああああああああああああああッ!!!」
光「大丈夫か!?」
雷「あ、あぁ……」
友A「…まさかな」
友B「橘が…同性愛者だったとは…ドンマイとしか言いようがない」
友A「んで、今度は赤谷に惚れて、告ったけど好きな人がいたと」
雷「はぁ…」
友B「あ、でももしかしたら、貴野 翼も女かもしれないぞ!?」
友A「行けっ、雷廻!」
雷「何か、もう疲れたから、いい」